その時に感じたのは、やはりテレマークを始める動機の一つとして「バックカントリーへの憧れ」は大きいのだな、ということだ。自分もそうだったし。
そんなわけで、滑走技術のみならず、バックカントリーの楽しさや、バックカントリーを安全に楽しむためのさまざまな技術など(自分もまだまだ勉強中の身ではあるけれど)も伝えたい、という思いは抱いていた。
そして、この2月17日、日本のトップレーサー、上野英孝さん、畑あやのさんを招いての特別レッスンに合わせるタイミングで、雪だるま師匠と組んでのバックカントリー技術の講習を実現することができた。
今回の参加者は8名。スキースクールの屋内で簡単なナビゲーション講習を行った後、スキー場トップへ。
講習で使うコースは、当初鉢伏山の山頂(ハチ北のスキー場トップ)から、南東の小ピークに上がり、そこから尾根をたどって、スカイバレイスキー場に抜けるコースを予定していた。
しかし、ここ数日間、今シーズン最高の勢いで雪が降っていた。スクール前の地点で、この4日間ほどの間に1.4mほどの夜間降雪量を記録。昼間も降っていたから山頂付近では2mを優に超えるに違いない。さらに、当日も激しい雪で、スキー場の管理会社から、ツアーを行うのかという確認の電話(暗にやめてほしい、というニュアンスで)が入るほどであった。時間的なことなど、いろいろなリスクを考慮し、山頂から大基幹林道まで滑り、登り返して戻ってくるコースに変更することになった。
まずはパトロールに挨拶をしてスキー場外へ。ショベルを使ってピットを掘り、積雪断面観察と、コンプレッションテストを行ってみた(事情により本来やるべき場所と違うのであるが…)。が、見事に一続きで何の層もない。雪自体は新雪から下層に行くにつれ順調に安定しているようで、コンプレッションテストに反応することはなかった。シールを付けて山頂南東の小ピークへ。いよいよメインの滑走だ。

鉢伏山南東の無木立の斜面に、ここ数日の雪は、絶好のパウダーを積もらせていた(ちなみに、ここは晴れているとこんな感じ)。雪だるま師匠のレッスンの元、時には雪煙をあげ、ときには雪だるまになりつつ、滑り降りてもらった。

途中、左手に雪庇が大きく発達したところもあり、慎重に避けながら右手の斜面にツリーランする。

下部は幅が細くなり、滑走には適さなくなるが、実際の山ではこのような尾根滑りも良く出会うシチュエーションだ。
間もなく、大基幹林道に到着し、風の当たりにくい場所を見つけて昼食とした。

昼食を取った後は、再びシールを付けてスキー場に向けて登り返しである。狭い尾根あり、ラッセルあり、さらには参加者のシールトラブル続出と短いながらもこれまたよい練習をすることができた。
今回コースを変更したため、スケール的に物足りないかもという危惧を当初持っていた。しかし実際にやってみると、講習目的では、広い斜面あり、細い尾根あり、ツリーありで斜度も適当で、なかなか良いフィールドであった。
初めての試みで、進行などについては、いろいろと反省を残したけれど、改良しつつ今後も続けていきたい。

