2007年10月22日

ハセツネで死亡事故だって!?

日本山岳耐久レース(通称ハセツネカップ)で、死亡事故があったらしい。
「そんな危険な場所あったっけ」と思いつつ、記事を元に該当する場所の地図を見てみた。
確かに、あの辺りは、やせ尾根が続いていたな。でも、普通に通過して危険を感じるような所ではなかった。ただ、意識朦朧で歩いていたら(ハセツネでは、そのような瞬間はままある)落ちることもあるかもしれない。

安全対策は、十分だったのか、といった議論は必ず起こるだろう。外野の人間は「完全な安全」をとにかく求めたがるものだ。

でも、無理だ。

意識を失って、転がり落ちれば命を落とすような所は、それこそいくらでもあるだろう。あれだけのコースで、リスクゼロなんてありえない。
こういった、イベントなり、大会なりで事故が起こった場合、大雑把に言って、2タイプに分けられるだろう。
・主催者の安全に対する無知などにより、客観的に見ても無謀なことを参加者にさせ、起こった事故。
・ハセツネはもちろん、どんな小さな、安全そうに見えるイベントであっても、大なり小なり潜在的には持っているリスクが、顕在化した事故
今回の事故に限って言えば、後者だと思う。
確かに、ハセツネは、夜間、長距離、寒さなど、リスクは通常のトレイルランニングイベントよりはだいぶ大きい。それでも、参加者としては受け入れた上で、出るべきリスクの範囲内だろう。
それに、世の中にははるかにリスクの高いイベントや大会はいくらでもあって、ハセツネはまあ、十分安全な方だ。リスクが確率である以上、参加者が多い分顕在化しやすいだけではないか。

もっとも(ここ数年参加していない人間が言うのもなんだが)運営に関して思うところもある。

以前は確か、参加人数制限を1000人程度に限っていたともうけど、今年は2000人オーバーだそうだ。少し規模を拡大しすぎているのではないかなあ、という気はする。先ほど書いたように、参加者が多ければ、リスクは顕在化しやすいし、大会が一般化すればするほど、リスクの高い参加者の参加も増える。

また、今年から、義務装備が撤廃(推奨装備になった)されたそうだ。
このことは、今回の事故とはおそらく直接関係はないだろうと思うのだが、必ず関連して指摘される点には違いない。
大会必要装備品の制限撤廃について」という文書に、大いに共感するところはある。「すべて順調にうまくいった場合に必要な装備」から、どれだけ安全マージンを取るのか、装備の取捨選択というのは、レースに限らず、アウトドアで何かを達成しようと思ったときの、極めて重要な戦略のひとつであり、本来は個人に任せるべきことであるとは思う。
でも、こと「レース」だったり「タイム」が絡んだり、「イベントであることの安心感」があったりすると、人間というもの、このマージンを切り捨てたくなっちゃうんだよね。僕も、自覚はあるし、痛い目にあったこともある。
だから、「最低限切り捨ててはならないライン」はやっぱり義務装備としておいた方がいいのではないかと思うのだ。

とにかく、僕はこの大会の存続を願う。以前出た時は、15時間という何とも不本意な成績しか出せなかった。ここ数年まともに準備ができない状況で出場していないが、目標にしたいレースなのは間違いない
また、死亡事故→測大会中止という流れを、この最高峰ともいえるレースで起こしてはならないという思いもある。

主催者にはぜひ、しっかりと説明すべきことは説明し、反省すべきことは反省したうえで、来年以降も続けてほしいと思う。

最後に、亡くなられた方は本当に気の毒なことだと思う。ご冥福をお祈りします。

posted by S.A at 19:05| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今回の場所は、僕がふてくされながら、チミと『ふっしーに追いつかれたら人としての尊厳をかけて走る?』とかくだらない会話をしながら歩いてたとこだわね。歩いてたからそんなに危険を感じなかったけど、走ったら危ないとこなんかいっぱいあるだろうね。特に後半は。


大雑把に言って、2タイプってのは、簡単に言うと、
前者は人災で、後者はまぁ不可抗力ってことかな?

えっと、正直、僕も、どっちかといえば不可抗力だと思った。夜通し登山道を走るんだからね。極端な話、落石が頭にあたっても、寝ぼけて滑って頭打ってもダメなときはダメだから。参加者が増えれば確立は同じでも、怪我する絶対数は増えるわさ。登山道も荒れるし。

んで、僕が根拠無く思うには、今回のケースは装備関係ないけど、義務装備も再考してくれるといいな。
参加人数は絞るかもな。登山道荒れるっていろんな方面から言われてるし。でも大会中止にはならないかな。運営母体がでかいから。

最後に、僕も40歳会社員の方のご冥福をお祈りします。
Posted by こーいち at 2007年10月22日 22:13
ええ〜っ!知らなかった。
これが岩場ならもっと気をつけて歩いたろうけど、そう歩きにくくない場所だっていうところで注意力が落ちちゃったのかなぁ...

義務装備について言えば。この大会は地図読めなくても参加できるようになってるらしいから、リタイヤで下山する途中に道迷い...なんてのもあり得るわけで、やっぱり山に、しかも夜中に入るわけだから、最低限ビバークできるくらいは持って行くべきなんじゃないかなぁ...
Posted by 野うさぎ at 2007年10月23日 00:07
>こーいっつぁん
ああ、懐かしいね。今回事故があったのは、多分道で行き倒れていたこーいっつぁんをピックして一緒に歩き始めてあたりじゃないかな。ふっしーに追いつかれる恐怖におびえていた(?)のは、もっと後だったような。
確かに、規模を再考した上で、存続、という方向になるのではというのが有りそうかなあ。今後の動きが気になります。

>野うさぎさん
確かに、主要関門以外でのリタイアはなかなか難易度高いよ(←経験者)
もし出ることあったら、くれぐれも遭難することなきように(笑)
Posted by 野遊び人 at 2007年10月23日 01:38
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