今年は結婚などいろいろあって、これが初レースになる。加えて、仕事や海外出張などではっきり言って体はなまりまくり。レース前に一度ガツンと活を入れておかねばとここらで一度山を走っておくことにした。
来週のレースのチームメートでもあるうたちゃんを誘い、コースは彼女もアクセスしやすく、実家からの通り道にもなる中央アルプスに選んだ。伊奈川ダムをスタート、金沢土場、木曽殿越えを通って中央アルプス稜線に上がり、空木岳、南駒ケ岳、越百山を縦走し、ふたたび伊奈川ダムに降りる距離25km程度、山と高原地図でコースタイム18時間10分の周回コースだ。
出発が遅れ登山口までも思ったより時間がかかり、スタートは9時35分となった。ちょっとやばいかな。
金沢土場までは単調な林道。そのすぐ先から本格的な登山道だ。
北沢を越えるつり橋は、雨で滑ってちょっと怖かった。
相変わらず、小雨のぱらつく天気で視界も良くない。下のほうはずっと樹林帯で花は地味なカニコウモリが咲いているばかり。黙々と高度を稼ぐ。
8合目を過ぎるあたりから、急に花の種類が増え出した。トリカブトの紫、トモエシオガマのピンク、アキノキリンソウの黄色と色とりどりの花が目を楽しませてくれた。
木曽殿越に12:45分着。体はいまいち重く、空木岳まででコースタイムの半分より時間がかかるようならそのまま引き返そうと思っていたが、このペースなら日のあるうちに帰れるだろう。ここまでのコースタイムは7時間30分だった。山と高原地図のコースタイムはちょっと甘めではないかな?
時間に余裕があったので、小屋で20分ほど昼食休憩。外は風が非常に強くて寒く、外で食べる気がしなかった。
今日のうちに伊奈川ダムに降りるというと、小屋の管理人はちょっと心配そうであった。まあ、ぱっと見かなり軽装に見えるし無理もないところ。これまでの時間などを説明して、道の情報などをを聞いてから出発する。
ようやく、高山帯の稜線らしい道になる。管理人も言っていたとおり、この先はずっと岩稜帯だ。ペースはそれほどあげられない。
石柱みたいな岩が増えてきたなあと思ったら13:50、空木岳に到着。せっかくなので記念撮影。晴れていればすばらしい景色であっただろうが、残念ながら視界はほとんどなかった。
空木岳山頂を14:00発。まだまだ先は長い。
中央アルプスのこのあたりは、人も少なくあまり注目を受けなそうなエリアであるが、適度な岩稜の道で歩いていて楽しい。
足を滑らせたら一巻の終わりというようなところもまったくなく、アルプス入門にはなかなか良いところだと思う。
花は花畑というほどではなかったが、トウヤクリンドウ、イワギキョウなどが見ごろであった。すでに穂だけになっていたが、もう少し早いとチングルマが見事かもしれない。
南駒ケ岳には順調に15:00到着。山頂には小さな祠があった。うたちゃんは祈れるものにはすべて祈っていくらしい(笑)
ここから仙涯嶺まではこのコース中で一番の岩稜帯となる。雨がだんだん強くなり、ペースはあまりあがらない。
途中、見事なトリカブトの群落があった。
越百山には16:15分着。この区間だけはコースタイムの半分を切ることができなかった。
雨は止む気配がなく、明るいうちに下山するため、そそくさと山頂をあとにする。
あとはひたすら下って下って、18:05登山口着。土砂降りの中、林道をたどって、何とかヘッドランプも取り出すことなく18:35駐車場に到着した。きっかり9時間であった。