2005年08月13日

カリヤス谷遡行(笹の滝登攀?)

カリヤス谷(刈安谷)は大峰、滝川の支流で最下部に名瀑100選にも選ばれている笹の滝を懸け、険悪なゴルジュ帯を持つ険谷だ。かねてから、行ってみたかったこの沢にClifさん、ひなこさんの3人でトライした。
といっても、大滝好きの僕らのターゲットは笹の滝。ここを登れたら、あとはいける所まで行って、何とか帰ってきましょうというプランである。IMGP2185.JPG
遡行開始は7:00。笹の滝遊歩道から滝まではよく整備された道だ。前方に立派な笹の滝が見えてくる。巻き道が左岸側のルンゼにあり、ここを使えば巻くのは簡単だろう。

まずは偵察。
上部は右岸のほうが容易に見えるが、下部がどうにも取り付けそうにない。そこで左岸側から取り付く。
IMGP2186.JPG
左岸下部にあるバンドまではノーザイルでいける。バンドにある立ち木にビレイ点を取り、いざ登攀開始。ここからなら、ワンピッチで行けそうだ。(8.6m×50mをダブルで引っ張るシステムだ。)
IMGP2187.JPG
トップはClifさん。しょっぱなからピンの取りにくいちょっといやらしいトラバースだ。
まもなく姿が見えなくなり、ロープの動きを頼りにロープを出していく。一時10分以上もロープがぴくりとも動かなくなり、無線での呼びかけにもまったく返事がなくかなりやきもきした。なんでも、一箇所どうしても越えられず1本ボルトを埋めていたり、終了間際の核心部でまったくロープが流れなくなり、いったんクライムダウンしてピッチを切ったりしていたようだ。このあたりの奮闘は本人の書いたものが詳しい。
僕は3番手で登り始める。1ヶ月も登る動作自体から遠ざかっていたので、はじめは結構びびった。フォローとはいえ、ピンの取れないトラバースなのでスリップすれば5,6mはゆうに落ちる(>_<)
トラバースを終えると、水線際を直登、ここもホールドはあるのだが、微妙に外傾しているものが多く見た目ほどやさしくはない。フォローでよかったぁ(^^ゞ
IMGP2194.JPG
2ピッチ目は半分以上、すでにルート工作がされていた。落ち口横の核心はボルトとアブミで突破。落ち口を過ぎたところにも、微妙なハンドホールド+足はスメアのみのトラバース箇所があり、落ちたら落ち口間際にドボン。かなりいやらしいところがあった。
トップのClifさんによると、ピトンスカーや残置物がまったく見当たらず、この部分は登られていないのでは、ということであった。
この滝の登攀に3時間以上を費やした。さて、どこまでいけるか?

IMGP2196.JPG
さて、その上の滝もまた厳しい。つるつるの側壁の10mはありそうな直瀑。水線際を登るには、ボルトを何本か打たないと無理ではないか?
ここはリードで行かせてもらった。右岸側壁のクラック沿いにアブミを併用して上がり、そのまま落ち口付近は巻く。その上も同じくらいの滝があったのであわせて巻いて、その上の川原に降りた。

IMGP2198.JPG
次も10mオーバーの立派な滝。ただ、右岸を3、4m登ってバンドに出れば、あとは歩いて越えられそうだ。下部はつるつるの垂壁だったが、ハーケンが良く決まるリスがあったので、楽しい人工登攀だった。

登ったところはすぐに次の滝の釜だ。同じくらいの規模の滝が目の前に立ちはだかる。右岸側のほうが巻いたあとが容易に見えたが、ここ数日続いている雨で、結構水の勢いがあり、落ち口を渡渉するのがかなり危険に思えた。
仕方ないので左岸の木の生えた垂壁を登る。しかしいくら登っても上流方向には進めず、3ピッチの大巻きとなった。
あまり時間もなかったので、奥八人谷の出会いくらいまでそのまま巻いてしまおうかと思ったが、どうにも進退窮まり、結局ほぼロープいっぱいの懸垂で沢に戻る。かなり時間を食ったが、滝を2つ程度巻いただけに終わったようだ(T_T)
この懸垂が、最初に降りたClifさんによると最後はトラバースしないと滝の落ち口に降りてしまうような、かなり困難な懸垂だったようだ。

IMGP2202.JPG
次の滝は沢が大きく曲がったところに懸かり、対岸を削って洞窟のような釜を持った美しい滝。
…であるが、すでに薄暗くなり、おまけに雷がなって身の危険を感じるような大雨となった。
右岸バンドを大急ぎで登り、次の滝を巻く。このあたりは「四滝」と呼ばれるあたりのようだが、この沢はどの滝も立派でどれが四滝なのかさっぱりわからん。
しばらく河原状になったがその先にまだまだ滝が続いているのを見て、エスケープを決断。
ちょうど、地図でも右岸側に逃げるのであればこのあたりが一番傾斜がゆるい。

予想はしていたが、それほど容易ではなく、いくつかあるやばそうなところは先頭で抜けたClifさんがFixロープを張って越えた。尾根まで上がってホット一安心。すでにすっかり暗闇になっていた。

険しい谷であった。まるで谷の傾斜はすべて滝にしてしまったのではないかと思うほど、滝がこれでもかというくらい続き、多くが大きな釜を持つ直瀑で、水量も多く容易には登らせてくれない。
かなり気合を入れて取り付かないと、巻きまくりで終わりそうだ。
一方で、磨かれた白い花崗岩が印象的な美しい谷でもあった。
posted by S.A at 18:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 沢登り/クライミング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
凄いっ!っすね。
文章読んでるだけで脈拍あがってきましたゎ。
ワテが行った時は水量が少なかったせいか「しばらく河原状になった」とこから先は癒し渓のまま夫婦滝に到達できました。
写真も綺麗っすね。
Posted by Fontaine at 2005年08月25日 23:23
「もう滝はいらん」なんて思ったのはこの沢が初めてです(^^;
夫婦滝付近も、すごくきれいらしいですね。抜けたかったなぁ
Posted by S.A at 2005年08月26日 12:39
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