2007年08月07日

池郷川下部ゴルジュ

昨年の中・上部ゴルジュ帯に、今年は下からつなげるべく、下部ゴルジュの遡行に行ってきた。メンバーは昨年も同行したごましおさんと、沢経験もクライミング能力も抜群の亀さん。心強いメンバーだ。

池原ダムのダムサイトで前夜泊をし、7:00過ぎに小俣谷と本谷の出会いのちょっと上にある駐車スペースに車を止めて遡行開始だ。

しばらくは、普通のきれいな沢が続く。泳ぎに備えた装備で歩くのは暑い。時々水を浴びつつ先に進む

2007_0807gorge.jpg
ゴルジュの始まりはいつも突然だ。沢が左にぐっと曲がり、黒い岩がまるで門のように、両側にそびえ、そのさきに大きな釜と、2mほどの滝が見えている。この場所を境に一気に難渓・池郷に姿を変えるのだ。

2007_0807climb2.jpg
初めの滝は釜を泳いで、右岸を簡単に上る。

2007_0807climb.jpg
すると、トユ状5m滝だ。直登は無理で、右岸のカンテ沿いを亀さんのリードで登る。

2007_0807hudoh.jpg
登った先は、テラスになっていて、その先の不動滝の全容を眺めることができた。滝は、右手から猛烈な勢いで水を落とし、谷はそこで屈曲して幅2mくらいまで狭まって、その廊下を一気に水流が駆け抜けている。
テラスから、じっくり直登できないかルートを読んでみる。直登ルートは左岸側に求めるしかないが、いったんこのテラスから懸垂で川床に降りねばならず、そこから水流を渡ってすぐの場所から斜上して落ち口に抜けるのが考えられるルートか。
しかし、途中2箇所ほど、どうにも抜けるイメージを作れない場所があった。ルート全容を眺められて、抜けるイメージが作れないのは、実力不足ということだろう。この部分をどうするかは僕の判断にゆだねられていたので、残念だけど、右岸を巻くことにした。

とはいえ、巻きルートも結構悪い。僕と亀さんで1ピッチずつロープを伸ばし、そこから、40mの懸垂で落ち口上のトンネルが通じている部分に降り立った。

2007_0807entei.jpg
その上は、何でこんなところに、という堰堤。左岸側の階段を登るのだが、各段の角が丸く削り取られている。堰堤の下流側の階段が、こんなになるということは、増水時の池郷はさぞすさまじいことになるのだろうなと思った。

堰堤の上は、すっかり土砂で埋まっているが、数百メートルも歩くと渓谷は元の姿に戻った。しばらくは淵を泳いだり、小さな滝を登ったりで、さほど難しいところはない。

2007_0807pool.jpg
きれいだね〜

やがて、大きな釜をもった2mほどの滝が現れた。滝の右手の部分のみ、壁が低くなっていて越えられそうであるが、ハングしている(^^;

2007_0807hung.jpg
こんなセクションは大得意であろう、亀さんに突破を託す。亀さんはハングした壁にとりつき、荷物も持ったままあっさりと登ってしまった。
後続の僕とごましおさんもとりつく。確かに手はガバなのだが、いかんせん、水を吸ったロープの重みにに後ろから強烈に引っ張られて体が上がらない(←いいわけ)
仕方がないので、上か垂らしてもらったスリングにあぶみを引っ掛け、乗り越えた。

2007_0807eco.jpg
その上は少し歩いて、エコの滝6mがかかっていた。
一目見て、これは難しいでしょう、と巻きを選択することにした。
この谷では、巻きルートもやはり簡単ではない。釜の少し下流側の右岸が容易に上れそうだったので取り付いたが、横方向に進むと、非常に悪そうなルンゼに行く手を阻まれてしまった。追い上げられるようにさらに上にあがり、岩壁の基部の立ち木をランニングに、ロープを出しながら1ピッチ、ずるずるの斜面をトラバースする。そこから20m懸垂で…何のことはない、大釜わずか5mほど上のバンドに出た。そのバンドからは、容易に落ち口上に出ることができたが、何だかすごくスマートでない損なルート取りをしたような気分だ。エイドを使ってでも頑張って、釜のすぐ上のテラスに直接上がるか、遠目ではなく、滝身に近づいて、直登ルートをもっと真面目に探してみればよかった、とちょっと後悔した。

息もつかせぬ泳ぎと登りの連続であった、中・上部ゴルジュ帯と比べ、下部ゴルジュは、滝場以外は水の流れも穏やかで癒し渓である。

2007_0807swim.jpg
泳ぐ泳ぐ

しかし、断続的に現れるそれぞれの滝がとてもスケールが大きく、厳しい。

2007_0807nejire1.jpg
次なる障害はネジレの滝15mだ。やはり大釜をもち、滝の前に屏風のように突き出した岩が、滝の全容を隠している。やはり、遠目には登るのは厳しいように見える。

しかし、エコの滝で巻き疲れたので、とりあえず近くまで行って観察はしてみようと、釜を泳いで偵察に行く。

流れが速くて、結構厳しいが、近くまで屏風状の岩の陰に隠れて泳ぎ、最後は一気に飛び着くようにしたらすんなり取りつくことができた。

2007_0807nejire2.jpg
近くで見ると、遠目以上に、水量はすごい。でも、水線左側に細かいが結構ホールドはある。中間部分が悪そうだが、そこを超えれば上部は容易そうだ。岩陰から身を乗り出して、後続に「OK、行ける」の合図を送る。

水から上がったところにハーケンを打ってビレイ点を作り、登攀開始。

2007_0807nejire3.jpg
下部は小さいながら、しっかり足を置けるホールドがある。しかし問題は中間部分。手、足ともにホールドは乏しく、2,3歩、スメアでごまかさなくてはならない。
この部分で、キャニオニア2のステルスソールの性能が生きた。斜面に足をしっかり置くと、十分なフリクションを感じることができ、思い切って2,3歩そのまま上がって、ガバのある上部に抜けることができた。後はガバをつかんで登り切り、落ち口左のテラスで後続を確保した。
フォローの2人も、この部分で苦労していたので、今回はこのシューズでよかったと思う。

さて、ネジレの滝を越え、釜を一つ泳ぎ、3m斜瀑の右岸を攀じたら、再び平流となり、目の前には取水堰堤と、壊れたつり橋が見えた。

ネジレの滝登攀の途中から、雨が強くなりこのあたりでは雷鳴まで鳴りだしていた。時刻も14:30。時間があれば、コンコン滝までつなげてしまおうと思っていたが、今回はここで終了とすることにした。

林道までは明瞭な山道があり、容易であった。

この終了点から、コンコン滝までは、悪場もなく楽しく遡行できる区間らしいので、そのうちのんびりと観光沢登りに来てみようかな。
posted by S.A at 00:00| Comment(3) | TrackBack(1) | 沢登り/クライミング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様でした。

エコ滝はもう少し挑戦すべきだったですね。
厳しいマキで緊張しました。

最後のネジレ滝で2回滑ったのが一番残念です、今度行くことがあったら、リードで登ってみたです。


Posted by ごましお at 2007年08月09日 14:13
お疲れさま!。今回は楽しい企画に誘って頂いてありがとうございました。

念願の池郷川は噂通り楽しい谷でした。巻きのルート取りでスムーズさを欠いた面もありましたが所見での選択なら仕方無いところですよね!。その分ネジレ滝は完璧でしたよね!!。そしてアクアステルスの実力にも驚きでした。もっと実力をつけていつか不動の正面突破もしてみたいものです。

また機会あればよろしくお願いします〜。m(__)m
Posted by 亀 at 2007年08月09日 22:35
>ごましおさん、亀さん

今回のメンバーは技量的に信頼できるメンバーばかりで、厳しい沢ですが気楽に楽しむことができました。

エコ滝、不動滝には、いつかリベンジ、と行きたいですね。

ステルスラバーの沢靴も、なかなかいいでしょ?
Posted by 野遊び人 at 2007年08月12日 15:08
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

マナソフト(池郷川下流部)
Excerpt: マナソフト さいこー! 300円也。
Weblog: パウっとんちゃ〜ん
Tracked: 2008-08-04 13:23
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。